横浜みなとみらい駅からの長いエスカレーターの途中で。
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横浜のみなとみらい駅から Queen's Square にあがっていく途中に、御影石で出来た大きなオブジェ(というか石壁)がある。
ここには、ネオン管で作られたドイツ語のテキストがあり、日本語の訳が石に刻まれている。
この詩は、第九の作詞で有名な Friedrich von Schiller の「デンマーク王子アウグステンブルク公にあてた美学的なことに関する書簡第27号」より一部抜粋したものだそう。
(参考 : Queen's Square
「The Boundaries of the Limitless」 )
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このオブジェの大きさとシラーの言葉の内容には、圧倒される。
でも、この日、このオブジェの上に降り注ぐ光と、落とされた影の方が、もっと強いメッセージを含んでいるような気がした。
オブジェに刻まれている言葉。
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樹木は育成することのない
Der Baum treibt unzahlige Kieme,
無数の芽を生み、
die unentwickelt verderben und
根をはり、枝や葉を拡げて
screckt weit mehr Wurzeln, Zweige und Blatter
個体と種の保存にはあまりあるほどの
nach Nahrung aus als zu Erhaltung seines Individuums
養分を吸収する。
und seiner Gattung verwendet werden.
樹木は、この溢れんばかりの過剰を
Was er von seiner verschwenderischen Fulle
使うことも、享受することもなく自然に還すが
ungebraucht und ungenossen dem Elementarreich zuruckgiebt
動物はこの溢れる養分を、自由で
das darf das Lebendige in frohlicher
嬉々としたみずからの運動に使用する。
Bewegung verschweigen. So giebt uns die Natur
このように自然は、その初源からの生命の
schon in ihrem materiellen Reich ein
無限の展開にむけての秩序を奏でている。
Vorspiel des Unbegrenzten und hebt
物質としての束縛を少しずつ断ちきり、
hier schon zum Teil die Fesseln auf deren sie sich
やがて自らの姿を自由に変えていくのである。
im Reich der Form ganz und gar entledigt
フリードリヒ・フォン・シラー
FRIDRICH VON SCHILLER
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